概要 |
ゼオライトはSi、Al、Oで骨格を形成するアルミノケイ酸塩結晶であり、吸着作用、イオン交換作用、触媒作用を示す機能性物質として広く利用されています。工業的によく使われているゼオライトの一つに、フォージャサイト型ゼオライトが挙げられます。フォージャサイト型ゼオライトのSiO2/Al2O3比は4前後であり、4以下のものは吸着剤として重要であり、4以上のものは石油化学産業における固体酸触媒として使われています。ゼオライトは不定比化合物であり、SiO2/Al2O3比が4付近のゼオライトがほかにもいくつか合成されているため、それぞれの濃度の分析が重要です。また、電荷を中和するために細孔中に存在するカチオンの種類と濃度を知ることも重要ですが、従来の蛍光X線装置ではNaイオンが軽元素であるために分析が簡単ではありませんでした。今回、SiO2/Al2O3比が3.24~4.94とフォージャサイト型ゼオライトに近いアナルサイム型ゼオライトの分析結果について紹介します。 |