概要 |
薄膜検量線法で合金膜単層の膜厚と成分比を測定する場合、「合金単層膜」という2種元素分析を対象にした手法を用います。必要な標準物質は合金の構成元素それぞれの標準箔と無限厚板、合金の無限厚板、素材の無限厚板です。ただし、素材から発生する蛍光X線が合金膜の構成元素に干渉し、なおかつその干渉の割合が測定部位などによって変わる場合には、「特殊合金膜」という手法が用意されています。プリント基板上のSn-Pbはんだめっきの膜厚と成分比を測定する場合、素材のプリント基板に臭素が含まれているとSn-Pbはんだめっきに干渉を及ぼすため、「特殊合金膜」で測定することが有効です。本資料では、臭素が含まれたプリント基板の上に銅10 μm相当の標準箔を載せたものを素材として、さらにその上にSn-Pb合金の標準箔を載せたものを測定試料として、膜厚と成分比を解析した例を紹介します。 |