概要 |
プリント基板のように、素材に樹脂など軽元素の材料が使用されている場合、測定領域に照射した一次X線がめっき層を透過して素材で強く散乱されることがあります。この散乱X線は、測定対象元素に対するバックグラウンドを高くするという影響を及ぼします。この影響を抑えるために、通常は装置に搭載されている一次フィルタを使用し、散乱原因となる一次X線をあらかじめ吸収させておきます。しかし、一次フィルタで吸収されない高エネルギーの一次X線によって生じる散乱X線が、検出器に入った際にエスケープピークを発生させることがあります。これによりCu素材上にNi及びAuめっきを施した試料で、Auに対するバックグラウンドが高くなることが確認されました。本資料では、そのような事例とともに対策方法を紹介します。 |