| 概要 |
成分が未知の試料の元素分析を行う場合、試料に含まれる元素数が多く、濃度もさまざまであり、特に溶解処理を伴う元素分析には多くの時間を必要とします。また、試料によっては破壊処理が許されないものもあり、原形のまま分析できる手法が望まれます。蛍光X線分析装置では固体・液体にかかわらず元素分析を行うことができ、煩雑な前処理が不要で、殆ど加工を施すことなく非破壊で多元素同時定量分析を行うことができることから、未知試料の分析に多く用いられます。蛍光X線分析装置EA1400は、大気雰囲気ではAI(13)~U(92)の元素を、真空雰囲気ではNa(11)~U(92)の元素を同時に分析可能です。また、複雑な形状の試料でも、そのままの状態で短時間に分析を行うことが可能です。さらに、標準試料を登録せずにファンダメンタル・パラメータ法(理論演算法)による定量分析も行うことが可能です。適当な標準試料が見つからない例として、アメジスト、ガーネット、エメラルドなど酸化ケイ素を主成分とする鉱物、或いはガラス、さまざまな元素を含有することが多い銅合金などが挙げられます。本稿では酸化ケイ素を主成分とし、軽元素で構成される酸化物(BAM-S6005B)と銅合金(CDA675)を未知試料とみなして分析行いました。その効果を検証した例について紹介します。 |