概要 |
近年、多くの分野で様々な複合材料が、用いられています。それらの評価ツールとして、走査電子顕微鏡(SEM)と集束イオンビーム加工観察装置(FIB)とを組み合わせたシステムが広く利用されています。これは材料や加工製品の特定部位における内部構造の評価や組成分析を行う際に、その断面を迅速・容易に創出する要求が高まってきたことが挙げられます。 また、複合材料の多機能化や素材の微細化に伴い、分析対象エリアもサブミクロン領域となり、SEMによるエネルギー分散型X線分析装置(EDX)を使った分析においては、さらなる空間分解能の向上が望まれています。さらに、このような複合材料評価では、へき開面やFIB加工面の二次元的な解析だけでなく、内部の立体的な構造解析のニーズも高まっています。 これらに応えるため、S-4700形FE-SEMとFB-2000A形FIBを用いて分析部位を局所的に薄膜化し、サブミクロン領域の分析や複合材料の内部構造の三次元的構築を試みたので紹介します。
キーワード:FE-SEM,FIB,EDX,薄膜化,BOX加工,高分解能分析,三次元,立体構築 |