概要 |
透過電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope:TEM)を用いて材料の熱処理中の構造変化を観察する試みは、1950年代後半から行われてきました。最近では、TEM本体や試料加熱装置の性能が向上し、1,500℃以上の高温での材料の合成と、その原子像観察およびナノメーターオーダーの組成分析が可能となりました。その実験に用いた試料加熱装置は、熱容量が小さく限られた空間で加熱しても周辺の構造物に悪影響を与えないという特長を有しています。 今回は、その装置を用いてSi-W-Oウィスカーの合成とその成長過程の観察を試みたので、その方法および結果についてご紹介します。
キーワード:透過電子顕微鏡,ウィスカー,熱処理,試料予備排気室,アモルファス化,原子像 |