概要 |
透過電子顕微鏡(TEM)による電子デバイスの故障解析には解析箇所の薄膜化が必要ですが、デバイスの構造は微細なためその薄膜化には集束イオンビーム(FIB)加工装置が主に用いられます。しかし、最近の電子デバイスは、高集積化に伴い構造がますます微細化し、通常のFIB化工法では観察目的箇所を的確に薄膜化することが困難になってきました。我々はその対策として、高加速(200kV)SEM像によりFIB加工途中試料の断面および内部構造を確認しながらFIB加工を行うことにより、加工位置精度の向上を図ることを提案してきました。 今回は、Siデバイス中に人為的に欠陥を作り、その欠陥部の断面TEM試料を正確に作製しTEM観察を行うことを試みましたので、その方法およびけっけについてご紹介します。
キーワード:STEM像,高加速SEM像,疑似欠陥,ドリル穴先端部,イオンダメージ層 |