概要 |
インターネットの普及によるコンピュータ(PC)、通信などの分野を中心とした情報技術の進歩を背景に、電子顕微鏡の研究分野においてもデジタル画像の利用が進みつつあります。PC制御のBio-TEM H-7600透過電子顕微鏡(以下TEM)では、TVカメラと画像処理装置を標準装備させることにより、TEM像のデジタル化とネットワークへの対応がより容易に行えます。また高品位のデジタル画像を用いたオートフォーカスが可能であり、モニタ画面上で視野選択から焦点あわせ、撮像、画像出力まで行うことによって、よりいっそうの作業効率の向上を図ることができます。 一方、医学医療の分野では、通信ケーブルを利用した遠隔医療やCT、X線などの画像転送による迅速診断ではネガを引き伸ばした写真が用いられますが、時間的あるいは空間的な制約があります。今回は、こうした医学医療分野、特に病理分野への高品位デジタル画像の応用例を紹介します。
キーワード:透過電子顕微鏡,デジタル画像,オートフォーカス機能,腎臓,胚芽性腺肉腫,ウイルムス腫瘍,ループス腎炎,アミロイドーシス |