概要 |
透過電子顕微鏡を用いた医学生物学の研究分野では、細胞内で機能するさまざまな物質の立体構造を捉えるため、試料を瞬間的に凍結させた試料から作製したレプリカ膜を連続傾斜して、その変化の様子を動画で観察し、さらにそれらを画像処理し、三次元的に再構成するコンピュータートモグラフィー(CT)法が注目されています。 高角度での試料傾斜を必要とするCT法では、試料傾斜に伴う観察位置のずれや焦点ずれの補正は不可欠です。PC制御TEM H-7650は、視野位置や焦点ずれを自動的に補正しながら、試料を連続傾斜する自動試料傾斜機能を有します。 今回、H-7600の自動試料傾斜像記録機能を用いて、急速凍結レプリカ法によって作製した生物試料の連続傾斜像の観察を試みましたので、以下に紹介します。
キーワード:透過電子顕微鏡,自動試料傾斜像記録機能,コンピュータトモグラフィー(CT)法,急速凍結レプリカ法,シナプス,シナプス小胞 |