概要 |
カーボンナノチューブは、半導体分野における高密度トランジスタ素子や低電力・薄型の電界放出ディスプレイをはじめ、クリーン燃料として実用化が進められている燃料電池など幅広い産業応用が期待される注目の新素材です。カーボンナノチューブには、直径約1nmの単層ナノチューブと数nmから20nm程度の多層ナノチューブがあり、それらの構造解析のための有用なツールとして透過電子顕微鏡(以下、TEMと略す)が活用されています。 最高加速電圧120kVのH-7600透過電子顕微鏡は、バイオ試料に適した高コントラスト観察モードとマテリアルの微細構造観察に最適な高分解能観察モードの両方を装備し、広汎な分野での研究に利用されています。 今回、このH-7600の高分解能観察モードを用いて、カーボンナノチューブの観察を試みましたので、以下に紹介します。
キーワード:透過電子顕微鏡,スロースキャンCCDカメラ,試料傾斜,金属触媒,ウニ型カーボンナノチューブ,ハイウェイ-ジャンクション型カーボンナノチューブ |