概要 |
アスベスト(石綿)は防音性や耐熱性などの優れた特性から建材や家庭用品など、幅広い用途に使われていましたが、「石綿障害予防規則」の発効(2005年)により中皮腫の原因として認知されました。このような状況から、アスベスト廃棄物処理における分析方法が確立され、透過電子顕微鏡(以下、TEM)を用いた分析の必要性が示されています。今回は、H-7650の電子線回折像観察機能およびエネルギー分散型X線分析(以下、EDX)によるアスベスト同定法を紹介します。また、一部のアスベストについて、高分解能観察を行いましたので、それについても紹介します。
キーワード:透過電子顕微鏡,エネルギー分散型X線分析装置,アスベスト,クリソタイル,クロシドライト,アンソフィライト,アモサイト,高分解能像観察,元素分析,制限視野電子線回折,結晶構造 |