概要 |
デバイスの評価や故障解析には、断面TEM観察法が一般的ですが、その試料作製としては、Arイオンによるイオンシニング法が用いられてきました。近年、デバイスの高集積化に伴い、不良解析箇所は微細化の傾向にあり、従来のイオンシニング法では、十分な対応が困難になってきました。そのような正確な位置精度での薄膜化というニーズに対応するため、集束イオンビーム(FIB)加工観察装置FB-4080を開発しました。FIB加工観察装置は、イオンビームを数10nm~数μmまで絞り、試料の特定微小領域をスパッタエッチングする装置です。加工領域の位置決めや、加工のモニタリングには、イオンビームを走査して得られる走査イオン顕微鏡(Scanning Ion Microscope)像を用います。今回は、開発したFIB装置でTEM断面試料を作製し、その観察・分析を行った例を紹介します。
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