概要 |
高分子材料は、酸素が共存する環境では酸化反応が起こり、機械強度の低下や電気特性の変化などの劣化が進行します。そのため、電気・電子部品や自動車部品など工業材料として用いられている高分子には、酸化による劣化を防ぐために、各種の酸化防止剤が添加されています。酸化防止剤の効果の評価を含め、高分子材料の耐酸化性・酸化安定性の評価方法として、DSCによる酸化誘導時間測定法があり、広く利用されています。ここでは、絶縁部品に使用されている高分子材料の酸化誘導時間測定の例として、電線の被覆材の測定・解析例を紹介しています。 |