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  • 熱分析装置「NEXTA STAシリーズ」を発売

2019年5月9日

株式会社日立ハイテクノロジーズ

 株式会社日立ハイテクノロジーズ(執行役社長:宮﨑 正啓/以下、日立ハイテク)の100%子会社で、分析計測装置を製造販売している株式会社日立ハイテクサイエンス(取締役社長:伊東祐博/以下、日立ハイテクサイエンス)は、熱分析装置の新シリーズとして、世界最高レベル*1のベースライン性能*2による高感度測定を実現した「NEXTA STAシリーズ」を日本国内・海外向けに発売します。


NEXTA STA

 熱分析装置は、物質の熱に対する基本的な性質(熱物性)を測定する装置の総称で、測定の手法には、重量変化を測定する「熱重量測定(TG)」や、温度変化を測定する「示差熱分析(DTA)」「示差走査熱量測定(DSC)」などがあります。プラスチック・複合材料・医薬品等の有機材料やセラミック・合金等の無機材料など幅広い分野において、研究開発から品質管理、故障解析までさまざまな用途で活用されています。

 近年、材料や素材の高機能化・複合化に伴い、熱分析装置による熱物性評価への要求も多様化・複雑化しています。高性能化が進むエレクトロニクス製品の故障解析においては、極微量な試料の分析や成分の測定を行うために、より高感度な測定を実現する高いベースライン性能が求められています。また、自動車や食品関連分野などでの活用が広がる複合材料は、異なる材料を組み合わせていることから、一回の測定で複数データを同時に取得するとともに複合的な分析を求められるケースが増加しています。

 このたび発売する「NEXTA STAシリーズ」は、従来の熱分析装置でも高感度測定に定評があった「デジタル水平差動天秤方式」*3を引き続き採用し、さらに天秤部の温度を一定に保つ機構を新開発したことで、加熱炉の温度変化の影響による僅かな重量の誤差をなくし、世界最高レベルのベースライン性能を実現しています。
 さらに、従来の熱分析装置ではTG-DTAの同時測定が可能でしたが、DSCはDTAと比較して試料の熱量変化をより高精度に定量化できるため、TG-DSCの同時測定に対するお客様のニーズは高く、今回熱流測定の精度を向上したことで、日本メーカーとして初めて*1TG-DSCの同時測定を可能にしました。
 また、従来から好評いただいている試料観察熱分析 Real View® 測定への対応に加え、ガス置換性能を向上するなど、お客様の測定ニーズに対応できる性能を実現しています。

*1
日立ハイテクサイエンス調べ(2019年4月時点)
*2
ベースライン性能:熱重量測定(TG)において、温度変化により天秤機構に生じる熱膨張などによる重量変動を抑制し、測定ができる性能
*3
デジタル水平差動天秤方式:一方に天秤の傾斜測定部、もう一方に試料と標準試料を配置する天秤機構を活用し、試料と標準試料それぞれの重量をデジタル処理することで性能を向上させた熱重量測定(TG)手法。

主な特長

1.世界最高レベルのTGベースライン性能

天秤部の温度を一定に保つ機構を新しく開発したことで、加熱炉内の温度変化による測定結果への影響を最小化しました。これにより試料を加熱炉内にセットしない状態で、室温から1000°Cまで加熱した際の重量変動幅10µg以下を達成し、世界最高レベルのベースライン性能を実現しました。

2.日本メーカーとして初のTG-DSC同時測定装置

従来の熱分析装置で採用していた測定手法「示差熱・熱重量同時測定(TG-DTA)」と比べ、熱流(温度)変化の定量化に強みを持つTG-DSCを日本メーカーとして初めて開発しました。重量変化・熱流変化を一度に測定することで、複合的な定量分析に対応します。

3.ガス置換性能の向上

ガス流路の設計を見直すことでガス置換性能を向上しました。

4.マスフローコントローラ*4

マスフローコントローラを日本メーカーとして初めて*1標準搭載し、確実な雰囲気制御と操作性を向上しています。

*4
マスフローコントローラ:加熱炉内のガス流量をプログラムで制御する製品

【機構図】

【価格(税別)】:630万円~(PC、ソフトウェア含む)

「Real View」は、日立ハイテクサイエンスの日本における登録商標です。

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株式会社日立ハイテクサイエンス
事業本部 マーケティング部
担当:柴田
TEL:03-6280-0062
報道機関お問い合わせ先
株式会社日立ハイテクノロジーズ
CSR本部 CSR・コーポレートコミュニケーション部
担当:水谷、佐藤
TEL:03-3504-3933
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