医薬、食品、化学、環境などの幅広い分野における研究開発や品質管理などの現場では、対象の物質に含まれる成分がどのような化合物なのか、またどれくらいの濃度や量なのかを高い精度で分析することが求められています。HPLCは、液体に溶解可能な物質の組成や含有量を高精度に測定できる分析装置で、大学や企業の研究施設などで数多く使用されています。そのような状況において、初めて利用する方や、品質管理の現場などで日常的な定型作業による分析を行う利用者向けに、より操作が簡単で、安定した運転を実現できる装置への需要が高まっています。
このたび発売する新製品「Primaide」は、こうした利用者の需要に対応し、国やそれに準ずる機関が定めた公定試験法に基づく分析から、利用者が独自に実施する定型的な分析までを、簡単な操作で行えるエントリーモデルで、食品、化学、大学などの幅広い分野における利用を見込んでいます。
新製品「Primaide」の主な特長は、以下のとおりです。
1.分析作業を支えるシンプルな操作性
50年以上にわたるHPLCシステムの開発・製造を通して、蓄積してきた経験をもとに設計されたPrimaideは、高い信頼性と高精度な分析を支える基本的な性能を備えております。また、分析カラム*1の取り換えや液漏れチェックを行う際の操作性や、ランプ交換を行う際の簡単なメンテナンスを、装置の前面から行えるフロントアクセスレイアウトを採用したことによって、利用者の使いやすさを実現しています。
2.一連の操作とメンテナンスをサポートするソフトウェア
使用するソフトウェアには、装置の立ち上げから分析・解析・メンテナンスまで分析フロー全体の操作をサポートするガイダンス機能を充実させ、それぞれの分析作業において容易な操作性を実現した「ChromAssist Data Station」を採用しています。分析時の性能を記録・確認できる分析ログ一覧機能により、分析カラムの劣化や感度低下などを判断でき、日常的にシステムの性能評価が可能です。また、消耗品の使用状況・交換目安時期を把握できる管理機能やメンテナンス動画、トラブル事例をまとめたトラブルシューティングの掲載などにより、メンテナンスやトラブル対応の時間を軽減し、トータル分析業務の効率化を実現します。