測定例
幅広いアプリケーションに対応
工業分野、ライフサイエンス分野などさまざまなアプリケーションに対して最高性能の装置を提供するだけでなく、ソフトウェア、サービスを含めたトータルソリューションを提供します。
ナノ複合体・光学部品アプリケーション
次世代電子部品と光デバイスの研究開発には、Cary 4000/5000/6000iUV-Vis-NIRとPrayingMantis拡散反射アクセサリを使用することで、次の測定を行うことができます。
- 従来の積分球に代わって、小さなサンプルや水平に保持する必要のあるサンプルの拡散反射測定
- PrayingMantisアクセサリのサンプリング形状と広い波長範囲により、粉末状のナノ複合材料の光学特性評価
拡散反射測定
得られるスペクトルは、新しいナノ複合材料とその前駆体の吸収端とバンドギャップエネルギーを計算および比較するための豊富な情報を提供します。
低反射率サンプルの測定
ARコーティングの様な反射率に幅のあるサンプルの測定には、Cary 6000iとVWSRAを組み合せて測定を行います。
分析の難しい反射防止コーティングの分析にはVWSRAを使用します。
薄膜アプリケーション
薄膜測定
角度可変スペキュラー反射アクセサリ(VASRA)を取り付けたCary 4000/5000/6000iUV-Vis-NIRは、レンズのコーティング、ガラスの反射防止コーティング、コーティングされたフィルタやミラーの屈折率(RI)を正確に測定します。VASRAでは、入射角を正確にPCから自動でコントロールします。
サンプルは同時に移動するため、すべての入射角でサンプルの同じ領域を測定できます。
サンプルの屈折率は、コーティングサンプルと未コーティングサンプルの反射率と角度によって計算されます。この屈折率の情報を基に、膜厚を簡単に計算できます。
VASRAは最も要求の厳しい測定に対応しているため、高い精度で光学部品の品質を保証でき、不良率を削減して生産性を高める事ができます。
VASRAは薄膜の光学特性解析に最適です。
固体サンプルホルダは、フィルタ、ガラス、繊維などの固体サンプルの透過測定に最適です。
ブリュースターアングルホルダは、さまざまな入射角度で固体サンプルの透過測定が行えます。
フィルタアプリケーション
フィルムおよび多層フィルタの測定
Cary 4000/5000/6000iUV-Vis-NIRにモーター式サンプルトランスポートアクセサリを組み合せることで、フィルム、ゲル、ウエハー、または多層フィルタの表面均一性や欠陥率を評価できます。
- 時間のかかる手動の調整が不要なため、操作ミスとコストが削減されます。
- サンプルコンパートメント内で、正確で再現性の高いサンプル配置が可能です。
- 自動スキャン機能は、サンプル間の均一性のモニタリングとサンプルの欠陥の検出に最適です。
- 複数のサンプルをセットできるため、迅速なサンプル間の比較が必要なQA/QCまたは研究開発分野の測定に最適です。
モーター式サンプルトランスポートアクセサリとフィルムホルダアクセサリを使えば、シート、フィルム、ゲル、ウエハー、多層フィルタなどの迅速な測定に対応できます。
サブナノメーターのバンドパスフィルタ測定
Cary 5000に固体サンプルホルダを組み合せることで、バンドパスフィルタの光学特性を正確に評価できます。
- 高いスループットを確保したサンプルマウント
- ビームサイズと立体角を制御するアパーチャキット
フロントビームに2つの1 mmアパーチャ(サンプルの両側でそれぞれ50 mm)およびリアビームに2つの5 mmアパーチャ(リアビームアッテネータ付き)を使用して、バンドパスフィルタの正確なピーク波長、ピーク透過率、およびFWHM値が測定できます。
ソーラーアプリケーション
ガラスの製造やシリコン太陽電池・薄膜太陽電池の開発や製造では、Cary 5000と外部反射アクセサリを使用すれば次のことが可能です。
- 電池効率を評価するための、シリコンウエハーおよび窒化シリコンコーティングの拡散反射率測定
- 太陽電池材料のシリコンコーティングや薄膜コーティングなどの光学特性評価
拡散反射測定
シリコンウエハーの反射スペクトルを赤色で示し、太陽電池(シリコンウエハーと窒化シリコン)の反射スペクトルを青色で示しています。
拡散透過率測定アクセサリ
太陽電池の反射率および透過率特性は、Cary 5000と積分球を使用して測定できます。また、小型スポットキットを備えたDRA-2500では、集光光学系によってビームスポットが絞られるため、太陽電池の小さな領域の測定を可能にしています。
バイオテクノロジーおよび製薬アプリケーション
Cary 4000UV-Visは、比類のない光学性能と優れた温度コントロールを特長とするため、分析が非常に困難なサンプルでも高精度な測定が可能です。
DNAの熱力学特性
Cary 4000の正確で再現性の高い温度制御により、DNAの巻き戻しの様な複数の遷移に起因する、瞬間的な吸光度の変化を検出することができます。図では三重鎖DNA融解の第2の遷移状態を示しています。
混濁サンプルの測定にも最適
混濁した生物サンプルの吸光度変化の測定は、サンプルのバックグラウンド吸光度が4Absを超える場合があるため、一般的には測定が困難になります。上図は、高濁度シトクロムP450を測定し、4.5Absを超えるバックグランドの吸収を差し引いた差分のスペクトルを示します。このサンプルの実際の吸光度は5Absに近いですが、0.05Abs未満の変化が精度良く検出されています。
カイネティクス曲線を簡単に作成
マウスを1回クリックするだけで、一連の繰り返しスキャンからカイネティクス曲線を得られます。図は、410 nmにおけるカイネティクス曲線を示しています。