特長
スマートかつシンプルなインターフェース
FT230は、SmartLinkやX-ray Stationなどの確立されたソフトウェアに関する 40年以上の経験と、ユーザーからのフィードバックに基づいた、新しいソフトウェアFT Connectを初めて搭載した製品です。
FT Connectでは、特にインターフェースを大きく改善しました。従来のような設定項目やオプション機能でいっぱいの画面ではなく、試料画像と分析結果の表示を優先した画面構成になっています。これにより、測定個所を正しく特定し、結果を迅速に分析することが遥かに容易になります。
ユーザーが多くの作業を行うルーチン測定画面では、各種設定、測定開始ボタン、結果の解析機能が分かりやすく表示されており、検量線の作成からレポートテンプレートやデータ処理ルールの設定、さらに、より複雑な分析プログラムの作成までが、すべて数クリックで容易に行うことが可能です。
新しい画像認識機能 “Find My PartTM”
FT230は、新たに開発された画像認識機能であるFind My Part™を有しています。測定個所の画像とレシピを紐づけたライブラリに基づき、測定位置合わせ、分析条件の選択、結果の表示やレポート作成などが自動化され、最も煩わしくエラーを起こしやすい作業から測定者を開放します。
搭載されたライブラリは簡単に編集することができ、作業の変化に応じて新しい試料や新しいレシピを追加することができます。
大きな試料観察画面
FT230は、効率的な画像認識機能に加え、業界で最も大きな試料観察画面を有することで、試料セットアップ時のストレスを低減します。モニター画面の大部分に試料画像が表示されるため、オペレーターは表面の特徴をより容易に確認することができ、適切な分析領域をピンポイントで特定することが可能です。
さらに、広視野カメラオプションを選択することも可能です。狭域・広域2台のカメラを併用することで、1つの試料上の測定個所を移動したり、ステージ上の複数試料間を移動したりといったことが素早く行えます。これにより、例えば大型の回路基板や電子部品など似たようなパターンが並んでいる試料であっても、目的の領域をより迅速かつ容易に特定でき、細部を“見失う”ことなく測定できます。
オートアプローチ・オートフォーカス
蛍光X線分析の精度を最大化するためには、X線管球、測定部位、および検出器の間の距離を一定に維持することが不可欠です。わずかな変動であっても、結果の信頼性に影響を及ぼす可能性があります。
FT230では、オートアプローチとオートフォーカスの2つの自動焦点合わせのオプションを選択できるようにすることで、測定準備にかかる手間を軽減しました。
オートアプローチは、所定のワーキングディスタンスまでX線管球を自動的に移動させる機能です。また、オートフォーカスは、観察している試料に対して自動的にカメラの焦点合わせを行う機能です。これらの機能使用時は、ワーキングディスタンスに応じた膜厚補正が自動的に行われるため、ワーキングディスタンスが変化しても正確な結果を得られるようになります。これにより、形状が複雑な試料や、高さの異なる試料を測定する場合にも、分析時間が大幅に節約されます。